江別市議会本会議、委員会の審議内容等をご報告させていただいております。皆様のご意見をお聞かせ下さい。
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経済建設・生活福祉の両常任委員会が21日に、総務文教常任委員会が22日に開かれました。
12月5日より第4回定例会が開会される予定になっており、それぞれの部局から提出される予定の案件と報告事項の審議が行われました。私が所属する生活福祉常任委員会では次のことが論議されました。
なお、定例会に提出予定の案件については、内容の説明とそれに伴う質疑や資料提出要求を行うのみで、定例会で再度各委員会に付託された際に内容の審議を行うこととなっております。
まずは、市立病院の現状の報告を今回はより詳しく記載いたします。
①市立病院所管事項
(1)報告事項
ア、病院事業経営状況(7~9月分)について
市立病院の7月~9月の経営状況についての報告がありました。今回は詳しく報告を
させて頂きます。
(単位:人)
表1は、7月~9月の患者数の推移を示しています。計画の数字は6月議会で成立した
補正予算提出時において計画された数値です。内科医が増員されたことにより、当初
計画を上方修正したものであったのですが、9月までの結果としては、計画に満たない
つまり、患者が市立病院に戻ってきていないという現実があきらかになっております。
患者は医師に付くものであり、箱につくわけではないとよく言われます。先の騒動で市立
病院から紹介を受けて民間病院に掛かった患者さんは、早々戻るものではありません。
またやはり不信感もまだまだあるのも事実でしょう。さらに計画変更後に外科や泌尿器
科において医師の退職があったことも要因としてあります。
当然患者数の計画未達成は、収益にも影響を与えてきます。表2、3をご覧下さい。
(単位:千円)
(単位:千円)
表2、表3では月ごとの収益の状況をまとめました。 患者数が不足している現状では、
収益の計画達成は言うまでもなく不可能です。次の表4は表2と表3の結果を合算した
医業収益の数字です。これが簡単に言うと市立病院の売り上げになります。
(単位:千円)
このように収益は、少しずつ計画数との差が縮まっているとは言え、患者数の推移と同
様低迷しているのが現状です。この低迷している売り上げに、医業費用つまり支出を差
し引いた医業収支結果を表5にまとめました。
(単位:千円)
当初の計画より収支はマイナスを想定して計画されているという現状もあるのではあり
ますが、やはり市財政への負担を考えると現状ではかなり厳しい収支の結果となって
おります。表6では4月~9月をトータルして収支の状況を合算しております。
(単位:千円)
医業費用というものは、材料費など患者数が少なくなると減少するものもあり、同時に
コストダウンの努力もあるために減少しており、収益のマイナスを補填し、収支改善に
は影響しています。ただしこれは計画上における収支マイナスと比較した上での話であ
って、病院経営が赤字を膨らませているということが消えるわけではありません。
収益改善に考えなければいけないことは何か?
患者数の増加が絶対的な条件となります。では患者数を増やすにはどのようにすべき
でしょうか。安心できる医療の提供、高度な専門性を持った医療の提供は最低条件です。
現在、医師の確保を進めており、さらに消化器センターの設置を目指し、市も病院も努力
しているところです。また総合内科の設置をはじめ、健康相談の開催などを行い、一般の
人にもわかりやすい医療の提供を進めているところです。さらに市中の診療所や民間病
院からの紹介患者を増やすべく、院長や副院長が市内の民間病院を訪問しております。
診療所レベルでは対応できない患者のうち札幌に転院していた方が、次第に市立病院に
戻ってきています。
現在産婦人科の問題や更なる医師の確保の問題もあるのは事実であり、さらなる努力が
求められていますが、少しずつではありますが進展は見せているようであります。
しかし、厚生労働省が「公立病院改革ガイドライン」、北海道が医療の広域化を進めている
という流れもあり、さらには連結決算が導入されることもあり、病院の改革には残された時
間は少ないのです。特に公立病院改革ガイドラインは、「08年度中に改革プランを策定し、
3年以内に黒字化を達成するよう求め、特に病床利用率が過去3年間連続で70%未満の
病院には病床数削減や診療所(病床数20床未満)への転換など抜本的見直しを求める」
といった厳しいものであり、市立病院の存続が掛かるものであります。
医師確保、患者数増加による収支計画の実践による経営基盤を早急に固め、「あり方検
討委員会答申」「院内プロジェクト」など改革案を早急にまとめ、対応していかねばならない
のは言うまでもありません。
さらにはこのガイドラインでは、経営体制を最低地方公営企業法全部適用、さらには民営
までを視野に入れています。医療費抑制による医療報酬引き下げなど、民間の病院経営
も難しい時代に入り、自分自身では、最終的に公立病院が生き残るには、病院の経営能
力をもった人材の育成が必要であり、市の人事制度の見直し、機構の見直しなど根本的
な改革が必須ではないかと考えております。
皆様のご意見をお聞かせいただければと思います。
※その他の審議結果については、別途記載いたします。
12月5日より第4回定例会が開会される予定になっており、それぞれの部局から提出される予定の案件と報告事項の審議が行われました。私が所属する生活福祉常任委員会では次のことが論議されました。
なお、定例会に提出予定の案件については、内容の説明とそれに伴う質疑や資料提出要求を行うのみで、定例会で再度各委員会に付託された際に内容の審議を行うこととなっております。
まずは、市立病院の現状の報告を今回はより詳しく記載いたします。
①市立病院所管事項
(1)報告事項
ア、病院事業経営状況(7~9月分)について
市立病院の7月~9月の経営状況についての報告がありました。今回は詳しく報告を
させて頂きます。
表1:患者数(7月~9月期) |
7月 |
8月 |
9月 |
患者数(計画) |
22,815 |
23,638 |
21,344 |
患者数(実績) |
19,744 |
20,214 |
18,075 |
計画-実績の比較 |
△3,071 |
△3,424 |
△3,269 |
一日あたりの患者数(実績/計画) |
864/994 |
824/960 |
898/1060 |
表1は、7月~9月の患者数の推移を示しています。計画の数字は6月議会で成立した
補正予算提出時において計画された数値です。内科医が増員されたことにより、当初
計画を上方修正したものであったのですが、9月までの結果としては、計画に満たない
つまり、患者が市立病院に戻ってきていないという現実があきらかになっております。
患者は医師に付くものであり、箱につくわけではないとよく言われます。先の騒動で市立
病院から紹介を受けて民間病院に掛かった患者さんは、早々戻るものではありません。
またやはり不信感もまだまだあるのも事実でしょう。さらに計画変更後に外科や泌尿器
科において医師の退職があったことも要因としてあります。
当然患者数の計画未達成は、収益にも影響を与えてきます。表2、3をご覧下さい。
表2:診療収益(7月~9月期) |
7月 |
8月 |
9月 |
診療収益(計画) |
317,305 |
320,658 |
295,888 |
診療収益(実績) |
270,184 |
284,548 |
262,951 |
(計画)-(実績)の比較 |
△47,121 |
△36,110 |
△32,937 |
表3:その他の医業収益(7月~9月期) |
7月 |
8月 |
9月 |
その他医業収益(計画) |
8,599 |
9,137 |
8,052 |
その他医業収益(実績) |
7,552 |
7,886 |
7,586 |
(計画)-(実績)の比較 |
△1,047 |
△1,251 |
△466 |
表2、表3では月ごとの収益の状況をまとめました。 患者数が不足している現状では、
収益の計画達成は言うまでもなく不可能です。次の表4は表2と表3の結果を合算した
医業収益の数字です。これが簡単に言うと市立病院の売り上げになります。
表4:医業収益合計(7月~9月期) |
7月 |
8月 |
9月 |
医業収益(計画) |
325,904 |
329,795 |
303,940 |
医業収益(実績) |
277,736 |
292,434 |
270,537 |
(計画)-(実績)の比較 |
△48,168 |
△37,361 |
△33,403 |
このように収益は、少しずつ計画数との差が縮まっているとは言え、患者数の推移と同
様低迷しているのが現状です。この低迷している売り上げに、医業費用つまり支出を差
し引いた医業収支結果を表5にまとめました。
表5:医業収支(7月~9月期) |
7月 |
8月 |
9月 |
医業収益(実績) |
277,736 |
292,434 |
270,537 |
医業費用(実績) |
366,868 |
312,973 |
478,770 |
(収益)-(費用)の比較 |
△89,132 |
△20,539 |
△208,233 |
※収支計画 |
△70,268 |
△24,299 |
△200,634 |
当初の計画より収支はマイナスを想定して計画されているという現状もあるのではあり
ますが、やはり市財政への負担を考えると現状ではかなり厳しい収支の結果となって
おります。表6では4月~9月をトータルして収支の状況を合算しております。
表6:医業収支(4月~9月期) |
4~9月計画 |
4~9月実績 |
医業収益 |
2,037,925 |
1,809,914 |
医業費用 |
2,493,535 |
2,246,042 |
(収益)-(費用)の比較 |
△455,610 |
△436,128 |
医業費用というものは、材料費など患者数が少なくなると減少するものもあり、同時に
コストダウンの努力もあるために減少しており、収益のマイナスを補填し、収支改善に
は影響しています。ただしこれは計画上における収支マイナスと比較した上での話であ
って、病院経営が赤字を膨らませているということが消えるわけではありません。
収益改善に考えなければいけないことは何か?
患者数の増加が絶対的な条件となります。では患者数を増やすにはどのようにすべき
でしょうか。安心できる医療の提供、高度な専門性を持った医療の提供は最低条件です。
現在、医師の確保を進めており、さらに消化器センターの設置を目指し、市も病院も努力
しているところです。また総合内科の設置をはじめ、健康相談の開催などを行い、一般の
人にもわかりやすい医療の提供を進めているところです。さらに市中の診療所や民間病
院からの紹介患者を増やすべく、院長や副院長が市内の民間病院を訪問しております。
診療所レベルでは対応できない患者のうち札幌に転院していた方が、次第に市立病院に
戻ってきています。
現在産婦人科の問題や更なる医師の確保の問題もあるのは事実であり、さらなる努力が
求められていますが、少しずつではありますが進展は見せているようであります。
しかし、厚生労働省が「公立病院改革ガイドライン」、北海道が医療の広域化を進めている
という流れもあり、さらには連結決算が導入されることもあり、病院の改革には残された時
間は少ないのです。特に公立病院改革ガイドラインは、「08年度中に改革プランを策定し、
3年以内に黒字化を達成するよう求め、特に病床利用率が過去3年間連続で70%未満の
病院には病床数削減や診療所(病床数20床未満)への転換など抜本的見直しを求める」
といった厳しいものであり、市立病院の存続が掛かるものであります。
医師確保、患者数増加による収支計画の実践による経営基盤を早急に固め、「あり方検
討委員会答申」「院内プロジェクト」など改革案を早急にまとめ、対応していかねばならない
のは言うまでもありません。
さらにはこのガイドラインでは、経営体制を最低地方公営企業法全部適用、さらには民営
までを視野に入れています。医療費抑制による医療報酬引き下げなど、民間の病院経営
も難しい時代に入り、自分自身では、最終的に公立病院が生き残るには、病院の経営能
力をもった人材の育成が必要であり、市の人事制度の見直し、機構の見直しなど根本的
な改革が必須ではないかと考えております。
皆様のご意見をお聞かせいただければと思います。
※その他の審議結果については、別途記載いたします。
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プロフィール
HN:
つのだ はじめ
年齢:
55
HP:
性別:
男性
誕生日:
1968/11/18
職業:
江別市議会議員
自己紹介:
平成19年4月に江別市議会議員に初当選させていただきましたつのだはじめでございます。市議会・市政の動きを報告させて頂きます。併せて活動日記http://www4.ocn.ne.jp/~tsunoda/をお読み頂ければ幸いです。
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